「CiNii」(サイニィ)って何?ざっくり紹介

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今回は図書館司書なら誰もが知っているデータベース「CiNii」についてご紹介したいと思います。

大学図書館で働くならぜひ知っておいてほしいものですので、ぜひ一度目を通してみて下さい。

CiNiiとは

CiNii[サイニィ]とは国立情報学研究所(NII)が運営する図書・雑誌・学術論文・修士論文などが検索できるデータベースサービスです。

データベースというと法人契約や個人契約が必要なイメージがあるかもしれませんが、CiNiiは誰でも無料で利用できるのが特徴です。

余談ですが、よく[シニィ]とカウンターで言われます。

CiNiiは探せる媒体によってデータベースが分けられており、現在公開されているのが以下の4つです。

  • CiNii Articles
  • CiNii Books
  • CiNii Dissertations
  • CiNii Research

順番に少し細かく掘り下げていきましょう。

CiNii Articles

CiNii Articlesは学術論文を対象とした検索データベースです。各学会の定期刊行物や大学紀要国立国会図書館の雑誌記事索引などを調べることができます。

ただ論文の検索ができるだけでなく、機関リポジトリや同じ論文検索データベースであるJ-STAGE、医中誌などの全文リンクもあるので、「国内の論文だったらまずCiNii Articlesを見る!」という方も多いのではないでしょうか。

しかし、国内の全ての論文の情報を入手できるかと言ったらそういうわけではありません。判例評釈などの法律系の文献や社会科学系・考古学系はヒットしないことも多くあります。

別のデータベースと併用して利用するのも大事です。

CiNii Articles

CiNii Books

CiNii Booksは全国の大学図書館などが所蔵する図書・雑誌を一括で検索できるデータベースです。

本文がCiNii Articlesに登録されていれば、CiNii Articlesからリンクで飛んでくることもできます。

CiNii Booksの元データはNACSIS/CATというシステムを通じて各大学図書館が共同で入力しています。また、「BOOK データベース」とも連携しているので目次や詳細情報を見ることも可能です。

公立図書館の一括検索サービスだと「国会図書館サーチ」や「カーリル」が有名だと思いますが、その大学図書館版です。

各大学のOPACにもすぐ飛ぶことができるのでILL担当としては非常に重宝するデータベースです。

しかし、各館でデータを共同作成しているため、書誌登録の仕方によって同じ資料のデータが2つあったり、親書誌で登録してあって子書誌の所蔵はOPACまで確認しないとわからなかったりするので、CiNii Booksの情報だけを信用するのではなく、あくまで窓口として利用するのがポイントです。

CiNii Books

CiNii Dissertations

CiNii Dissertationsは国内の大学が授与した博士論文の情報が検索できるデータベースです。

博士論文といえば国立国会図書館で検索・公開されているものもありますが、それに加えて各大学のリポジトリなどの情報も併せて検索することができます。

CiNii ArticlesやCiNii Booksよりは使う頻度は少ないですが、年に何度か博士論文についてのお問い合わせはあるので、活用していきたいデータベースです。

CiNii Dissertations

CiNii Research

CiNii Researchはついこの間、2021年4月に本公開されたばかりのデータベースです。

簡単に言うと上記3つのCiNiiのデータに加えてプロジェクトや研究データなどもまとめて検索できるというものです。

全部検索できる!というとディスカバリーサービスをイメージしてしまいますが、そのCiNii版……なのでしょうか。

一括検索できるのでお手軽に思えますが、その分検索ノイズも多く上級者向けといえるのかもしれません。

CiNii Research

どんな時にCiNiiを使うの?

続いて、大学図書館司書としてどのようなときにCiNiiを使うのかを簡単にご紹介していきます。

図書館によって大きく差があるとは思いますので、あくまで一例として考えていただければと思います。

ILL

私がもっともCiNiiを開くのがILL作業時です。

CiNii Articlesで複写依頼をする前に情報があっているかのチェックをしたり、CiNii Booksで他大学のOPACなどを見ながら依頼先を決めたりします。

CiNii BooksとILLシステムを交互に見ながら作業することもしばしば、です。

ILLについてはこちらもご参照ください。

利用教育

CiNiiを使うのは図書館員だけではありません。参考資料を探す学生・先生もCiNiiを活用しています。

しかし、学生の中には文献の探し方がわからなかったり、どんなデータベースがあるかわからない人も多いです。

そんな迷える学生のためにCiNiiを始めとした役立つデータベースを教えるのも図書館司書の仕事です。

そのためにも、図書館員はCiNiiの使い方を把握しておく必要があります。

利用教育についてはこちらもご参照ください。

レファレンス

図書館では調べ物をしている利用者のお手伝いをするレファレンスサービスというものがあります。

レファレンスの内容は多岐にわたりますので、その質問によってはデータベースを使うこともあります。

CiNiiの出番はあまり無いかもしれませんが、思わぬ論文が引っかかってきたりすることもあるかもしれません。

レファレンスサービスについてはこちらもご参照ください。

大学図書館司書なら知っておいて損はない!

CiNiiは無料で気軽に利用できるうえ、データベース毎に検索できる媒体が違うので学生にもおすすめしやすいデータベースとなっています。

ILLや他大学への訪問希望があったときなど、学外の資料を調べる時には必ず使うものとなっていますので、大学図書館司書であればチェックしておいて損はないと思います。

大学図書館司書になりたい方で触ったことがない人はぜひ一度アクセスしてみてください。

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